猛進ばんきち兵団!

ーこれは、疾風怒濤ポケモンバカの七転八倒劇ー

小説第11話

〜前回のあらすじ〜
コトマと大家が名前で口論。どうなるやら。
 
第11話
「進化は別れ道」
 
イーブイは進化ポケモン…、要するにいろんな進化をする珍しい種族さ。」
 
大家さんがコトマさんにイーブイについて説明するが…
「結局猫なの?犬なの?」
 
「知らないよ、狐か兎じゃないのかい?」
 
イーブイイーブイですから
 
「へぇー、進化ねぇ……」
「7通り進化するらしいよ。名前付けるんなら、この子の将来を考えて付けな。」
 
私、進化させちゃうんですか。大丈夫かな。姿が変わって戻るのが余計に難しくなったら…?
 
「進化か、そうだなー…。」
 
「ぶ、ぶーいっ」
私はなるべく、イーブイのままにしてくれるよう暗示したが…
 
「よし、非常食なんてどうだ?将来をかんg…」
ドゴッ
 
「真面目に考えな?進化じゃなくて、加工じゃないかい。」
 
イーブイ食べても美味しくないと思う…。
じゃなくて、コトマさんは8割アバウトに考えてるに違いない…
 
「じょ、冗談だっての…ん〜…じゃあ、俺猫派だし、ネコスケ」
 
ズガッ
「この子♀だよ。それもわからないのかい?まったく…。」
 
「ぶい!?」
どうしてわかったの!?イーブイは♂と♀に違いが無いのに…
 
「あ、コイツ♀だったんだ…」
 
ぺシッ(私の猫パンチ)
 
「仕草見りゃわかるよ。さっきからアンタの前じゃ、落ち着かないようだし。なつき度とは違う別の何かだね。」
 
も゛う゛っ
恥ずかしいったらありゃしない。
 
「…犬猫に好かれてもなぁ…」
ぶにっ(私の頬つねり)
 
「じゃあ、一体何に進化すんだコイツ。それから考えらぁ。」
 
進化させなくていいってばあ!
 
イーブイのままでも迷惑をかけてるのに、進化したら体質が極端に変化するから恐い。
 
「進化系まではアタシもよくわかんないよ。自分で調べな。」
 
「へーい、…図書館行ってみるか。」
 
コトマさんはそう言って店のドアを急いで開けて飛び出して行った。
 
「オイ、家賃払え…」
バンッ
 
このことで早く飛び出したのか……
 
「アイツ…、まあ、アンタがアイツを変えるきっかけになりゃいいけどねぇ…。食わないとは思うけど、気をつけな。」
 
変える…?何を変えるんだろう。
 
「ほら、早く行きな。図書館の場所知らないだろ?」
 
大家さんはそう言ってドアを開けてくれた。
彼女の言葉が気掛かりだけど、コトマさんを追いかけなきゃ。
私は一度頷いて、ダッシュで彼の後を追いかけた。
 
しばらくして追いついた。
「お、食われずに済んだか。」
 
ドア閉めたクセによく言う…。
 
「ここだな。…図書館なんて行かねーが、ポケモン図鑑ならあるはずだろ。」
 
そっか、この時代だと図鑑は本なのか…。過去だから、今には無い本があるかもしれない!
私は少しワクワクしてきた。
「えーと…お、ポケ禁じゃねぇな。入れるぜ。」
 
そうか、読む読まないに関係なくペット扱いされてるのか。
…他の店でこういうのに悩まされたくないな…
 
「騒ぐなよ。」
18歳ですから
 
中に入ると、あの落ち着いた空気を思い出す。
学生時代は調べ物でちょくちょく来ていた。
カシさんの助手を始めてからは、書物は既に揃っていたので行く必要が無かったのだ。
 
久々だが、どこにどの本が分けられてたかは覚えている。確か図鑑は…
 
「えっ、何でわかるんだお前。」
 
彼は少し驚いていた。自然と足が進んでたようで、見上げると『ポケモン図鑑』と書かれていた。
 
私的には、図鑑のコーナーの場所が同じであることにビックリ。
 
「図書館のポケモンかお前…?」
 
「ぶ、ぶい。」
 
私は首を横に振って返事をした。
 
「…偶然か。」
 
「ぶ。」
私は頷いておいた。
ところで、イーブイはどの本に載っているんだろう?山か森かな?
進化系は野生では見つからないし…。
 
「なあ、お前って山生まれ?森生まれ?」
 
早速聞かれたけど、私もよくわからないので首を傾げた。
 
「お前は街育ちか…?まあ、こういうヤツは基本森か。」
 
彼はそう言って一冊の深緑色の厚い本を棚から抜き出した。
私達は空いてる机の方に移動して、私は椅子伝いに机に乗っかった。
コトマさんは椅子に座り、本を開いて目次からイーブイのページを探す。
 
「…。」
 
「…(・-・)」
 
しばらく沈黙が続いた。
 
あるページにたどり着いて、私達は同時に表情を変えた。
イーブイのページだ。
 
「あった…。」
 
…私の名前、どうなるんだろう……。
 
12話に続く
 
あとがき
まだ決まらないwとりあえず、次回は本でイーブイの進化系を探します。
図書館は、現代では歴史ある建物として残っているってことで((
 
ちなみに、最近ケータイからダイアリーに行けなくなりました(泣)。どして?