猛進ばんきち兵団!

ーこれは、疾風怒濤ポケモンバカの七転八倒劇ー

小説第5話

〜前回のあらすじ〜
グラエナに追われるレイカ。しかし、そこに救世主(?)が!
 
第5話
「はい、いいえ、ぶいっ」
 
この人がコトマさん?
あのグラエナが死神と呼んで怯えて逃げるから本人だろう。
ヒントカラーの青も当てはまってる。
 
彼の髪は色褪せた青色で、服も青いジャージ姿だった。
ただ…癖毛すごっ!もさもさと言うか、ジャングルと言うか、熱帯雨林と言うか…いや、そこまで行かないが私のテンパより数段上だ。
目は、やる気が無いような、眠たげな雰囲気、逆にこういう目の方が生気を吸われそう…
(悪口しか言ってない)
 
びっくりした。まさか過去の世界で最初に会う人間が依頼の目的の人物とは!
 
普通ならここから説得して連れて行けたら依頼達成なんだけど…
「ぶい!(あの!」
「ん?ああ、お前アイツに追われてたのか、あのグラエナ、自分より小さいヤツには乱暴だから気ぃ付けろよ」
 
やはり、人間の言葉が喋れない…イーブイにしか見てもらえないのだ。
「ぶい!ぶいっ…(そうじゃなくて…)」
「ん?何だひょっとして迷子か捨てポケか?お前みたいな種類見たこと無ぇし…」
うわあ、そう見えるのか。確かにイーブイって現代のクヌギ山には居ない…
ともかく、どう会話しよう。この体ではジェスチャーに限界がある。手話は…知らない。(汗
二足歩行もまだろくにできないのだ。
「…まあ、よくわかんねーけど、頑張れよ〜( ̄∀ ̄)ノシ」
そう言って、私の前を横切って道を進んで行った。
「ぶいっΣ(°□°;)」
マズい!このままじゃ行っちゃう…!
引き止めなきゃ!
私は早足で彼の進行方向に先回りして足に抱きついた
「ぶーいっ!」
「おわっ何だよ急に…」
いきなりだから、驚くのも無理はない。しかし、ここで行かれてしまったら会うチャンスはそうないだろう。
…でも、何でこの人こんな山に来てるんだろう。
ふと見上げたら彼は困った顔をして私を見つめていた。
「…これから仕事だってのに…(汗)」
 
仕事?何だろう。山でやる仕事って…レンジャーみたいなことかな?
首を傾げてると、彼は背中に何かを背負っているのがわかった。
長い…大剣だ。彼と背丈の変わらない程の長さがある。
もしかして、この剣が死神の由来?…一体剣で何をしようというのか。
「悪いけどお前の飼い主探してる暇は無ぇんだよ。てか、ついて来るなよ。」
冷たい反応をされて、また彼は歩き出した。
うー…(´・∧・`)
こうなったらバレないように尾行しよう。イーブイなら小さくて身長差があるし、足音も大きくない。
 
(さて…)
私は少しずつ歩み寄って行くと…
「オイ」
彼は振り返ってしまった。堪がいい…(汗)
私はしばらく動きを止めていると、また彼は歩き出す。
今度はさっきより間隔を広げて尾行しよう。すると、「びゅーん」
いきなり早足になった!
(待ってええ!!)
思わず私も走ろうとしたが、
「オイ…って何だ。ついて来てねぇか。」
ギリギリバレない距離で私は止まった。
 
このあと、『ヒヒダルマさんが転んだ』は数分続いた。
 
ザッザッザッ…
「(まだいやがる…)」
「…(`・△・´;)」
ザッザッザッザッ…
ピタッ。
「ぶいっ(やばっ)(°Σ°´;)」(隠れた)
「…ったく」
 
ザッザッザッザッザッ…
くるっ(振り返った)
「(^w^)」(背筋ぴーん
「フッ…」
鼻で笑われた…が。彼の顔は少し楽しそうだった。
ちょっとドキッとした。しかし、ヒヒダル(ryは彼から終わらせにきた。
「…よくわかんねーけど、そんなに俺について行きたいんだな?」
私は首を縦に振って返事した。
「んじゃあ、こっから先に依頼のターゲットがいるから、退治に協力してくれ。」
ええーっ!?退治って…何を…?
「そんな驚くなよ。手伝いたくてついて来たんだろ?」
ち、違うのに…(泣)
しかし、彼と同行するために、私は嘘の返事を無理にした。(営業スマイルで)
「よーし、じゃ、行くか。」
ひええ…(泣)嫌な予感しかしないよう…。(TωT)
大体、剣で何を退治するのか教えてほしい…
 
しかし、今は大人しくついて行くしかない。
彼は草を掻き分け進む。山での退治…ターゲットはポケモンなのかな…山賊はもっとおっかないが、ポケモンだったら複雑な心境である。私、レンジャーだし…。
 
そう考えてる間に、何だか開けた場所に出た。ここだけ木が密集してなくて、広場みたいな感じである。
そして、彼は立ち止まった。
 
…いるの…?ターゲットが…(汗)
 
「この辺だな…」
「(´;д;`)」
やっぱり…
 
 
このあと、私はかつて無い戦いを目の当たりにするのだった…。
 
第6話に続く…
 
あとがき
風邪はだいぶ回復しました。
心配してくださった方々、本当にありがとうございます。
おかげさまで小説がサクサク進んでます(殴
 
今回は顔文字乱用でゴメンナサイm(_ _)m
でも、「ぶい」以外には、これ位しか会話手段が無くて…
とりあえず、レイカを可愛く書ければいいな、と。
次回はまさかのバトルシーンです。
お楽しみに!((