猛進ばんきち兵団!

ーこれは、疾風怒濤ポケモンバカの七転八倒劇ー

小説第30話

〜前回のあらすじ〜
明かりは消され、コトマさんは毛布を被るワケですが。
 
第30話
「ぽかぽかほーるどふぁーすと」
 
 
暗闇の中、私と彼はベッドの中d……
 
もごもごしつつ、一旦毛布から抜け出す。
 
…いや、絵的にはただ、「ポケモンとご主人が一つのベッドで寝ている」だけなのよ。
いけないことはない。
でも…え?
 
 
実質「一緒に寝よう」ってことですよね?
イヤってワケじゃないけれど…その…あの…
 
ただ、今日はかなり冷え込んでるから、
毛布を被ってないとイーブイでも流石に寒い。
 
風邪をひいて迷惑もかけたくないし…
 
コトマさんはいいのかな…
うっとうしいだとか、そういうのじゃなくて。
私はポケモンなのに。
 
今日まで拒み続けていたであろう、
ポケモンなのに…
 
 
コトマさんの隣で、
目の前の温もりを欲する自分と、それを抑える自分が争っていた。
 
 
しかし…
 
「…寝心地悪かったか?」
 
「ぶ、ぶいい!」
突然起きたコトマさんに驚き、私の中の論争は一時停止した。
とっさに首を振って返事をすると…
 
 
「…じゃー、こっち来い。」
 
コトマさんは私へと腕を伸ばして…
 
ギュッ
 
 
「おー…もふもふなだけあって、あったけーなお前。」
 
…(・ω・)……
 
Σ(〇□〇//)
 
「!?!!?!!?!!?」
 
半ば強引に、私は彼に抱き寄せられていた
 
急すぎて一瞬何があったか理解できなかった。
でも、今間違いなく抱きしめられてる。
 
強すぎず、優しく…。
 
恥ずかしくてもがきそうになるかと思ったけど、
コトマさんの体温と、
その腕に抱かれ、守られているような安心感が心地良くて、
すぐに私は大人しくなってしまった。
 
私は今まで、何かしら抱くものが無いと眠れなくて落ち着かなかったのに。
 
私は何も無しに眠るのが、ただ不安だっただけで、
抱くか抱かれるかはどちらでもいいのかも?
 
 
そして、…お父さん、お母さん、
私は今日知りました。
 
私は少し強引な人の方が好みみたいです。
じゃなくて
 
コトマさんは…
 
「ZZZ…」
 
…もうっ。
女の子を抱いてること自覚してってばあ…(・∧・`//)
 
寝顔はしっかりチェックしましたよ
 
ドキドキするけど、何だか嬉しくもある。
 
…もうちょっとだけ、この不思議な気分に浸っていたいけど、
明日に備えないとね。
 
それじゃあ、おやすみなさい…
 
 
〜その頃、現代〜
※視点を変更してお送りします。
 
「んー…、コレはアレだね〜…。」
 
クヌギ山の研究所にて、全ての元凶、カシ博士がほぼ半日の間、
飲んだ人間をイメージに近いポケモンの姿に変えてしまう薬、ポケダンZの行方を探していた。
 
まず、完成した薬を昨夜、冷蔵庫で保管した。
 
朝、レイカが依頼のため出掛け、
その後に冷蔵庫の薬を飲んだが、効果が無かった。
 
しばらくして、研究所でウロウロしながら薬の効果が出るのを待ったが、
出る気配は無し。
 
 
と、なると…?
 
 
彼の行き着いた答えはこうだった。
 
「間違いなく、あの娘、持ってったね。そして、飲んだね。」
 
学者なら…
いや、レイカをよく知る者なら現状を理解すれば、
間違いなくこの答えに行き当たるだろう。
 
 
大抵の罠に掛かり、
置いてあるもの大半に興味を示して
必ずリアクションを引き起こしてくれる。
 
彼女が、実験薬を飲む以外の答えは逆に浮かばないのだ。
ただ、
ポケモンになる薬でレイカが何になったかまでは
本人にしかわからない。
 
もしくは、失敗して何起こらず、無事任務を遂行しているかもしれない。
それが一番望ましい結果だったが、
読者の期待にはかなわなかったのである…
 
 
ここで、一般人なら超展開により、危機感を持って慌てるか、休憩を求めるだろう。
 
しかし流石学者と言うか、は違った。
 
「どうなったか考察するのも、実に面白い。」
 
 
〜31話に続く〜
 
 
あとがき
1ヶ月以上放置してすんませんでしたm(_ _)m
 
何か、自分の中でやたらと詰まってしまいまして…
 
ともかく、遂に来ました30話!長かったよーな、あっという間だったよーな…w
 
今後の展開としては、1日の経過が早くなりますw
 
ずっとこのペースじゃ、終わらないものww
 
 
さあ、ペースを取り戻すぞ!
 
あー、イラスト上手くいかんかった((
 
ぶいぶい〜!