猛進ばんきち兵団!

ーこれは、疾風怒濤ポケモンバカの七転八倒劇ー

小説第4話

〜前回のあらすじ〜
イカはすべて思い出し、原因発覚。
 
第4話
「備えを失うのは突然に」
 
私はなんてバカなの…(泣)ポケモンになるドリンクと確認せずに飲むなんて…。
いや!似てるもん!間違えても仕方ないもん…
と言ってもどうにもならない。
それに、もしかしたらラベルに戻る方法が記されてるかも!それか、鞄に戻る用の薬が入ってたりとか!
 
大事なのは戻れるかどうかだ。戻れないと服を着れないのだから…(汗) 
人気の無い場所で良かった…こんな恥ずかしい状態をなんとかせねば。
 
手の形状が変わっていて、鞄の中を探るのも一苦労だ。ふと、改めて自分の姿を見直す。…肉球がある。うひー、つい最近までポチエナのを触ってたのに(指を噛まれた)
 
それに加え、首周りの毛が若干鬱陶しい!モフモフ、ふさふさ…すごく暖かいのはいいけど、前足(腕)を動かすのを阻む。
困るなあ…
そう思いつつ鞄の中を探したけど、戻る用の薬は見つからなかった。ドリンクの瓶をもう1回見ても、効果が現れるまでの時間しか書いてなかった。
 
あとは、私の服……………もう、戻るまで触れないでおこう(汗)。
作者「運営にやられちゃうからね☆」(殴
イカ「黙ってて」
 
荷物をどうしよう。他に鞄に入れたものは…非常食、懐中電灯、着替え、歯磨きセット、竹刀、ラジオ(この時代に電波無いか)、ピッピ人形、道中手に入れた猫じゃらし、こんな感じである。
ね、猫じゃらしは私にとって大事なんです。にぎにぎすると凄く落ち着くんです。
竹刀は…護身用であり、私はコレがあったからこそ、卒業できたんです! 
「レンジャーって普通スタイラーじゃないの?」って?
…私、スタイラーが使えないことでスクールで有名でした(T∀T)
後輩達が操られたポケモンをスタイラーで救い、私が悪人を竹刀でシバき倒してきました。
スタイラーが使えない分、得意の剣道で補って戦力になったワケで。
…でも、その竹刀も今は握れない。
身長の2倍以上あるし、重い…。
とにかく、荷物をどこかに運ばねば。鞄をくわえて引きずるしかない。
まだ4足歩行に慣れてなくて、後ろ歩きが難しい…
 
ドンッ
 
イカ「痛っ」
後ろに何かいたようで、不意にぶつかったので私はコケてしまった。
後ろを振り返ると…
??「オウ、嬢ちゃん、いいモンもってんじゃねぇか…」
で、デカいグラエナが!!
あ、私が小さくなったのか…。でも、マズいことになった。グラエナは明らかに鞄が欲しそうな目をしている。非常食が入ってるし、彼が見たこと無いような物ばかりだし…
どうする?この場をどうやりすごそう…?
 
鞄をふと見て、ピッピ人形が入ってるのを思い出した。これだ!
イカ「あ、あのっ!コレ!」
私はグラエナにピッピ人形を見せた。
グラエナ「あん?んだコリャ?俺はなぁ、腹が減ってんだよ!」
グラエナが声を荒げて恐ろしい表情で顔を近づけてきた!こ、恐っ!!(泣)
イカ「ひいいいい(半泣」
ボカッ
 
私は思わず、ピッピ人形を顔面に投げつけてしまった。ヤッチャッタ…
グラエナ「ぐあっ!…ッこのクソガキぃぃ!!」
大激怒である。私は危険を感じ、大急ぎで逃げ出した!
ヤバい!スタートダッシュは私が先だが、脚力では相手の方が有利である。追いつかれるのも時間の問題、荷物どころじゃなくなってしまった。
山の道無き道を必死に駆け回る。でも、相手はバテる気配が全くしない。
 
山を降りるように走るが、だんだん息が切れてきた。横腹も痛い…。歩幅的にもキツくて、もう追いつかれる。ああ、思えば短い人生だった…悲しいな…ただ一人(今一匹)、家族も友達もいないところで、食べられて死んじゃうんだ………(泣)
 
私は次第に失速し始めると、グラエナは手で私を乱暴に地面に押さえ付けた。
イカ「いだだだ!」
グラエナ「んノヤロォ…覚悟しやがれ!」
私は恐くて顔を伏せた。ああ、みんな、さよなら…
 
ザッ、ザッ…
 
何処からか足音がした。
周りに落ち葉は無いし、ポケモンの足音がそんな大きく響くことも無い。
これは靴の音…?
???「オイ、おめー、あん時のグラエナだろ」
 
…誰?後ろから男の人の声がした。
忘れていたけど、私はポケモンの言葉がわかるようになっていた。
ポケモンと人間の声の違いが感覚でわかる。
とにかく、このグラエナを知っているらしいこの声の主は何者なんだろう。
 
グラエナ「あ、ああぁ…」急にグラエナは情けない怯えた声を上げた。顔を見ると青冷めて震えてる。
互いに面識があるのかな…。
グラエナ「し…、死神だぁぁ!!」
そう叫んでグラエナは私から手を離し、一目散に逃げ出した。
死神…?この人が依頼の人物、コトマさん!?
 
 
彼が死神と呼ばれる理由を私が知るのは、まだ先の話だった…
 
5話に続く。
 
あとがき
早い…のは展開であって、更新速度は低いですね…。文章力もまだまだなので、磨きをかけていきたいな、と。
受験シーズンですね…。受験生のみなさん、体調には気を付けてくださいな。
 
本番前のかつ丼厳禁!(胃が強く無い人は)