猛進ばんきち兵団!

ーこれは、疾風怒濤ポケモンバカの七転八倒劇ー

小説第16話

〜前回のあらすじ〜
ねこまんまー!!しかし、人間のプライドが立ちはだかる…。
 
 
第16話
「真剣漬け物取り」
 
私は人間としてのプライドより、礼儀の方を選んだ。
いただきまーす!!
 
「…!!(//・□・)」
 
う・ま・い
 
もうどうにも止まらない。(古い)
私は少し静止して味わってから、その後無我夢中で食べ進めた。
 
「やっぱ犬猫はこういうの好きなんだな。…落ち着いて食え(汗」
 
ハッΣ( ̄∀ ̄;)
 
私としたことがはしたない…
よく噛まねば、じゃなくて、美味しいけど、一瞬人間の心が消えてた気がする。
 
「どうだ、美味いか?」
 
「…///」コクリ
 
「そか。」
 
けど、コトマさんの前だと、途中で味がわからなく…
まだ半分しか食べてないのに、お腹いっぱいになりそうだった。
 
そういえば、コトマさんは何を食べるのだろう。
 
「俺も食っとこ。」
ご飯を盛り、醤油鰹節をかけ……
お、同じだー!!(強いて言うならたくあんがあった)
「…何?たくあん羨ましい?」
 
「ぶい(くださいな」
 
「ほーれ」
シュッ
 
放たれたたくあんは曲線を描いてこちらに飛んで来る。
私は自然と後ろ足に力が入る。
「(今だ!)」
 
バッ
私は少し上に斜めの角度で飛び、前足(手)を額の前に出して…
たくあんを取る!!
 
「す、すげぇ…。」
 
私は着地と同時にたくあんを口にくわえていた。
この行動は意識したのではなくて、私に根付いた本能的なものである。
 
…スクールの後輩が流行りのお菓子を投げるのに反応してキャッチしたから(^w^)
(私で遊んでた?)
 
…成功したってことはイーブイの体に慣れてきたn…しょっぱっ!
懐かしい味っ(TωT)
ああ、お婆ちゃんの顔が浮かぶ。
 
「…さくら、何故泣くの、さくらの勝手なの?」
 
「ぶい゛…」(涙を拭ってる)
 
たくあん美味いか?」
 
「ぶい…」コクリ
 
「そうかそうか、お前の名前、たく あん子にすりゃ良かったな!」
 
それはサンダースにならざるを得ないです。
ちなみに、たくあんに電気流すと光るんだよ!知ってた?
とりあえず、そんな名前はイヤです
首を横に振ってお断り。
 
数分後、ねこまんま完食。人間の体のサイズ的には明らか小さいが、イーブイには足りてしまう。
ダイエットには…ならないか…
 
「ぶいぶいっ」
 
私は両手を合わせ、ごちそうさまをした。
…しただけなのに…コトマさんが私をスゴイ目で見てる。世紀末を見たような。
 
正座してる
 
…うわーお。
気付きませんでした。何故正座なの私。
とりあえず、元の体制に戻そう…
ベチッ(転倒)
 
ぐええ…
 
「お利口なようで、お馬鹿なのかお前…」
 
ち、ちょっと慣れないポーズだったんですっ。
『もふ受け身』しとけば良かった。常日頃、心掛けねば。
 
そうこうしてる内に私達は昼食を終えていた。
 
「ごちそうさまー」
 
「…(・_・`)」
 
「んだよ、他におかずは無いぞ。」
 
そうじゃなくて…。普通の男の人には、少なすぎると思う。
コトマさんは体格は普通だけど、栄養面とかで大丈夫なのだろうか…。
 
「………」
 
「…(・ω・)?」
 
またこっちを見てる。な、何?
 
「…丸焼き…」
 
「Σ(°ω°;)」
 
うぎゃあああああ
 
気にしたそばから!?
私は大慌てでコトマさんと距離を置く!ヤダ!丸焼きなんて死に方絶対に…
 
「おーい……嘘に決まってんだろ。(汗」
 
そう言って私に近づいて来る。
あなたの場合、半分本気そうで恐いっ。
もう、仕返しっ!
 
ガブッ(手に噛みつく)
 
い゛…ったくない、なんだ甘噛みか…悪かったって。」
 
彼は私をどかそうと顔に手を当てて…
視線が合って
 
私はあまりに接近した状態に身が強張り、力が入ってしまった。
 
「い゛だだだだだだ」
 
ああっ、ごめんなさいー!!私はすぐに噛みついてた歯を離し、顔色をうかがった。
「…んな…怒んなよ…」
 
コトマさんは冷や汗を浮かべながら後退りした。
 
大家さんの言葉がふと頭をよぎった。
 
それから、彼はポケモンと戦う仕事をしている。私は知らない内に、彼の心の傷を開いていた。
 
通じない冗談も困るけど、目先の行動だけで噛みつく私って……。
 
 
17話に続く
 
あとがき
楽しい雰囲気にしておいて茶目っ気出したら、気まずくなりました(殴
 
職業柄ゆえ、コトマさんは過度に攻撃されるのは若干苦手です。
過去が大きく関係していて、
その攻撃が不本意でも攻撃を受けた部位によってはトラウマが…。
次回はどうなるやら…。