猛進ばんきち兵団!

ーこれは、疾風怒濤ポケモンバカの七転八倒劇ー

小説第31話

〜前回のあらすじ〜
ドキドキの一夜を過ごしたさくら。
新たな1日のはじまりはじまりぃ〜。
 
第31話
二度寝の魔力はすごい」
 
…ふわぁああ〜…。
 
朝になり、私は目が覚めた。
…あれれ、いつも目覚ましで起きるのにな。
それか、カシさんが起こしてくれるか…
 
一瞬伸びをしようとしたが、体が何故か固定されていて動かない。
 
なんだかごつごつとした腕n…
 
ああああああああ
 
ゆ、夢じゃなかった!
やっぱり今までのは夢じゃなかった。
 
そりゃ、夢オチだったら…それはそれで悲しいです。
「ZZZ……」
 
…コトマさんはまだ寝ている。
腕が緩んでいたから、体をよじらせれば簡単に抜け出せた。
 
ぶるっ(>△<`)
急に涼しく…コトマさんと寝るのがいかに温かったかわかる。
 
けど、まだ起きそうにない。
この様子だと、昼まで寝てそう…。
 
そんなぐーたらな生活してちゃダメッ!
私は先生かのような台詞を内側に放ち、意気込んだ。
 
よーし…
 
私はまずコトマさんの頬に、手をトンと置いてみる。
 
「ZZZ…」
やはり予想通り起きない。
グリグリと頬を動かしても、ぽんぽん手で叩いてみても。手強い…
しかし、
 
「うー…んッ」
ごろん
 
と少し溜めて寝返りをうった。
よし、手応えありっ!
 
そう思い、私はコトマさんの体を飛び越えて、顔の方に回り込もうとするけど…
バキッ
「ぶギャッ」
 
飛び上がった瞬間に私の顔面に、寝返りローリングラリアット再びである。
 
 
な、何で…(TДT)
背中に目が付いてるとしか思えない程の的確さ。
 
そしてまだ堂々と寝てるコトマさん。
うぎぃ…
 
今度は足をくすぐってみようと考えたけど、
絶対蹴り飛ばされるからやめておこう。
 
はぁ…、どうしたものか…
 
ふとベッドの上を見上げると、
「……(じとーっ」
 
「ぶ、ぶいっΣ(°□°;)」
 
半開き(元々かもだけど)の目で座り込んでる私を見下ろしていた。
 
しかし、また反対側に寝返りをうった。
 
ま、マズい!必睡技『極楽二度寝』の構え!
 
アレは私が人間時代、あの技を忘れるために
忘れオヤジさんの所に行ってようやく忘れることができたのだ。
 
実は友達のお父さんが忘れオヤジの子がいて、
オヤジさんが「ポケモンだけじゃなく人間で試したいけど、
実験してくれる人がいなくて…」
と困っていたので、私の『二度寝』を忘れさせてもらった。
でも何故か翌日のテストが散々だった。
 
…今度は、私がコトマさんを二度寝の魔力から救う番だ!
 
謎の使命感と共に私はコトマさんのお腹に飛びついた。
 
ぼすっ
 
そして、お腹の上で飛び跳ねる連打ぁ!
 
「ぶいぶいぶいぶいっ!」
うわあああ起きろおおおおお!
誰かをこんなに必死に起こそうとしたのは、人生で初めてだと思う。
まるで悪霊でも振り払う祈祷士かのような。
 
 
しかし、10回目を越した辺りで、背中を『ぐわしっ』といった感じに掴まれた。
 
そして、体がゆっくり持ち上げられて…
う、うわああ!?
 
コトマさんの顔がすぐそこにぃぃぃ!!(°□°//;)
 
え、え、ちょっと待っ…
 
 
 
ガブッ
「ぶぎゃうっ!!」
 
「…んだコレ…コロッケじゃねえ…」
 
だ、だだ、誰がコロッケですか!
というか私の頭を噛むなんてどれだけ寝ぼけてるのぉ!!
 
悲鳴でようやく私だと認識したコトマさんは
自分のお腹に私をぼてんと落とした。
 
「…んだよもう…今ので覚めたぜ。」
 
こっちは覚めるどころじゃありませんのですっ
 
「外サクサク、中フワフワのコロッケが跳ねてたんで、
掴んで丸かじりしてみたら、
外ふさふさ中ゴツゴツでビックリしたぜ…」
 
石頭にゃめんなよー!
 
じゃなくて、かなり寝起きが悪いのかしらこの人。
 
よっこらせとベッドから起き上がった後も、
どこを見てるのかはわからない。
 
しかし、言ってることはハッキリしていた。
 
「さ、飯食ったら特訓すんぞ。」
 
「…ぶいい(うへえ)」
 
32話に続く
 
あとがき
 
今年初のかのブイでした!
かなり間が空いてしまいすいません(汗
 
一応、展開が被ったりしてないか確認したり、途中で別パターン案が出てしまったりと。
脳内グダグダですw
 
ただ頭をかじる展開、これが手(前足)とか耳だったら完全NGでしたwww((こら
いや、かじる時点であれなんだがw
 
次回は朝食と特訓でーす。
 
あ゛っテスト明日だぁ((