猛進ばんきち兵団!

ーこれは、疾風怒濤ポケモンバカの七転八倒劇ー

小説第17話

〜前回のあらすじ〜
ご主人は噛まれるのは嫌いでした((
 
 
第17話
「己を緩める技術は大事」
 
どうしよう……
 
数秒経った今もコトマさんの表情から警戒の色が消えない。
とにかく、強く噛みついてしまったことについて反省し、敵意が無いことを示さなければ。
 
今の私はイーブイだから、できることと言えば、土下座である。
近寄っても距離を置かれるから、これしかない!
 
「ぶいっm(_ _)m」
 
「…(・_・;)」
 
無言が続く…が。
 
「…ゴメンな…丸焼きなんて言われたら、そりゃ怒るよな…刺身にもしないから…」
 
一言余計な気がしたけど。思いは伝わったようで、彼は手を伸ばし私の頭を撫でる。
 
彼のデリケートな部分に気をつけなきゃ。
でも、反対に内面を知りたいとも思う。
過去に何があったのかを……
 
しばらくして、気まずい空気を忘れようと私達は狭い部屋で互いに距離を置く。
彼の顔を時折覗いてみるが、やはり少々ショックだったようだ。
私が気づかれないように近づいても、察して目線を逸らす。
 
…ふと、思う。コトマさんはポケモンが嫌いと言うか、恐いのかな、と。
 
私がついて来るのを拒んだのは、仕事のこともあるんだろうけど、あの時も少し焦った顔をしていた。
 
そして、仕事後のあの態度は決してポケモンが好きな人とは思えない。(布団叩きですくい飛ばしたし)
 
それで、半ば無理矢理大家さんに押し付けられたけど…。
 
 
でも、無愛想ながらも、こうしてお昼ご飯を出してくれたりしている。
私を撫でてくれる。
…裏側は、本当はポケモンが好きなんだ。
 
心の底からポケモンを憎んでいたら、私をとっくに追い出したり、もっと攻撃的な威嚇をしていたハズ。
 
…彼の心底を、私から探ることはまず無理だろうな。
そう思うと、複雑な気持ちで…
 
 
「…」
 
「………」スクッ
 
「Σ(゜w゜)」
 
彼はベッドから立ち上がって、机に向かう。
 
机には、借りてきた図鑑が。椅子に座ってページを捲る。
私も気分転換に昔の図鑑を読みたい…ところだけど、テーブルに届くかどうか…
 
『真剣漬け物取り』の時はそれなりに跳んだけど、テーブルはかなり高さがある。
手が届いても、おそらく滑り落ちてしまい、踏ん張る余裕は無い。
 
一気に飛び乗る!
 
脚に力を込め、姿勢を低くして…!
 
「ぶいーっ!!!」(でやああああああああああ!!!)
 
ガゴッ
「…ん?」
 
次の瞬間には私は頭から床に叩きつけられ、そのまま2秒間頭逆立ちを決めていた。
 
「なーにやってんだ…」
 
前転してクラクラ状態の私にふっと溜め息をつきながら、コトマさんは手を伸ばす。
 
そして、私をお姫様抱っこで抱きかかえるのだった
え、お゛…うわああああああ!!!?
 
嘘っ!?ええっ!!とにかく私は仰向け態勢のままコトマさんに持ち上げられ…
 
 
「テーブルに乗りたいならそう言えば…って、喋らないか。」
 
私はそのままテーブルの上に乗せられた。
硬直したままだったが、少しずつ緊張が緩む。
 
起き上がったものの、今度はクラクラではなく、ぼーっとしてしまう。
 
ドキドキして他のことが考えられなくなり、何をしようとしてたかも朧気になった。
 
………恥ずかしくてもうダメ…///(何がダメなのかさえわからない)
 
いつ心臓が止まるかわからない時間は続く…
 
 
18話に続く
 
あとがき
何か迷走中((某鬼ごっこか
 
コトマさんの過去は…この小説で語られるのだろうか?((え
多分、誰かの口から語られることは無いかと。
 
そして、仰向けでいたばかりに、彼女は人生初のお姫様抱っこをされましt((
「コトマさんそこ代われ」はお断りしまs((
 
硬直かじたばたか迷いましたが、ここは硬直がいいな、と。
 
次回、再び図鑑ペラペラ((
 
 
あ゛ー!テスト近いよぉー!!
保気魂あんまりできてないから、急ピッチでやってやるっ。