猛進ばんきち兵団!

ーこれは、疾風怒濤ポケモンバカの七転八倒劇ー

作品紹介『四畳半神話大系』

たまには漫研部員らしく、作品の紹介でもやってみましょうかね
2010年辺りにフジテレビ深夜枠アニメ、『ノイタミナ』で放送していた、森見登美彦さん小説原作のアニメ、『四畳半神話大系』(よじょうはんしんわたいけい)。全11話。
放送当時は自分はノイタミナのことすらも知らないし、知ってても見る機会、媒体が無かったのですが、ある友人のダイアリーに載っていたゆっくりポケモン実況者さんの動画のOPに、このアニメのOP曲が使われていたのを見て、そこから興味を持ちアニメを検索したのです。

以前も当ブログで載せた『迷子犬と雨のビート』(アジカンさん)を聴くことがなかったら、知らず仕舞いの作品だったかも。

この作品は、京都を舞台にした、薔薇色のキャンパスライフに憧れる『私』(主人公)の、若干非現実的な日常を描いたもの。
簡単に言うと、毎回パラレル・マルチエンディングで、「もしも『私』が〇〇サークルに入っていたら」みたいな感じで進む。
そして『私』は恋に遊びに大忙しな理想のキャンパスライフを目指すも、大事な時間をひたすら棒に振り、選択を後悔する。

なお、主人公の『私』を主軸にしたパラレルではあるが、基本的に周りを囲む人間は殆ど共通している。
ここでその人物達の大まかな解説をしておきましょう。


・『私』:主人公であり物語の語り手。京都の大学3回生。毎回の冒頭で、1回生時に目の前に無数に広がる薔薇色のキャンパスライフへの扉の内の一つを選び、そして3回生になった現在落ちこぼれ、後悔している人物。四畳半で今日も唸り悩む。
理想のタイプは「美しいもので頭がいっぱいの黒髪の乙女」。

・小津:個人的にはもう一人の主人公とも言える存在。『私』のたった一人の悪友・親友であり、他人の不幸で飯が3杯食える。妖怪のような風貌をした男。どのパラレルでも『私』にちょっかいを出し、陥れる腐れ縁といった存在。本人曰く「我々は運命の黒い糸で結ばれてる」。
しかしそんな彼にも・・・?

・明石さん:1回生孤高の乙女、彼女もまた何かしらの縁で『私』や小津と知り合っている。他を寄せ付けぬクールな言動で器用。基本的にはバードマン(鳥人間)サークルに所属し、優秀なエンジニアと部長からも評価されている。当作品のマスコットともいえる、戦隊ヒーロー「もちぐまん」が好き。
蛾が苦手で、触れた瞬間漫画のような声(「ぎょええええーーーー!!!」等)を上げ、激しく取り乱す。(そこもすごく可愛い←

・樋口師匠:本名樋口清太郎。『私』と同じ寮の2階に住んでいる、飄々とした、仙人のような男。1話目では下賀茂神社の神を名乗り、4話目では弟子を募集していたりといろいろ存在は謎めいている。身体能力がすごく、身軽。
小津が尊敬し、一番弟子となっている。

・占い婆:町を彷徨ってる『私』が毎回出会っている、ただならぬ妖気を垂れ流している占い師。台詞は殆ど同じで、あまり悩みの解決になっていないのだが、回を追うごとに1000円値上がりしている。

・ジョニー:正確には人物というより、『私』の中に存在する『男の本能そのもの』かのような存在。長いこと大人しくしていた(要は『私』が非リア充してた)おかげで、高ぶってる時のアクションは凄まじい。

その他にも魅力的な人物は多いので是非とも自分の目で確かめてほしいです((投げ出したワケではないのです←



なお、パラレルというか、平行世界の住人ながら何気にそれに関してメタい会話もいくらかあったり。
私と小津は「以前もこんな話をしなかっただろうか」と話したり、平行世界なので毎回初めて会うことになるはずの『私』に対し占い婆は「またいらっしゃいましたか」と言ってたり。(占い婆は平行世界を行き来できるとか、全てのパラレルで記憶を共有したとかそんな存在?
そして、占いの値上がりに対して『私』も「値上がりしてませんか?」と初めて占ってもらったのに言ってたりと、パラレルを把握してるようで把握してない、絶妙なトークも。
また、作中には謎・奇妙な展開もいくらか。これについては・・・最後まで見ればわかるのです。

なお、深夜枠かつ、恋だの女性に対しての興味関心が高まる年頃の人物主軸のお話なので、多少アレな部分もありますw
例:ジョニーの興奮ぶり、「男なら勝利と、女の乳を掴め!!」・・・etc
(これらのネタ具合も絶妙である

あと、個人的にこの作品を見た後、ラーメンが食べたくなります。(え



感想としては最後までじっくり見続けてよかったなー。と思うのと、とにかく樋口師匠の言葉が深い。染みる。弟子にしてほしい・・・!!
って思うのが主です。あと『私』の語りが本当に素晴らしいセンス。そして実写とアニメーションが入り混じる雰囲気も面白い(

そして、人は高い場所にある理想にばかり目を奪われていて、「目の前にある好機」に気付けない、またその好機を掴む勇気、一歩を踏み出せてないのかなーって考えさせられました。俺や、君の目の前にもひょっとしたら、薔薇色とまでは行かなくとも出会いや新たな道へ進める好機がぶらさがってたりするのかも。

ちなみに突然この作品を紹介したのは、ばんきち自身がいよいよこの後悔にまみれ唸る『私』と同じく3年生になってしまうという点もありまして。
自分は薔薇色のキャンパスライフを目指してたワケじゃないんですが、何だか楽しいことばかりに目が行っててもっと他のやるべきことをおろそかにして、若干大事な2年を棒に振ってしまった気がしたのです。
でもその2年が決して空白だったワケでもありません。すごい楽しい日だって多かった。でも、何かどこかで失敗してしまった気がする。
でも今更後悔してもアレなんで、「今」を今度こそ取りこぼさぬよう生きていこうかと。
そして、1歩でも踏み出せば、その後は結構進めちゃうものかもしれない。理想・薔薇色とまで行かなくとも、大きく大切な何かに近づける・・・のかも。


これから大学生になる、または大学生をやがて目指す諸君、はたまた大学を旅立った方にも、この四畳半に起きる奇妙な日々。是非観てみてほしい。
YOUTUBEで検索すれば出てくるので(

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とこんな感じにアニメを紹介するのは初めてでしたっけ・・・w
慣れないなぁ。ハマった、好きな作品について上手にアピールして、皆さんを引き込めたらいいなぁー