猛進ばんきち兵団!

ーこれは、疾風怒濤ポケモンバカの七転八倒劇ー

小説第42話

〜前回までのあらすじ〜
イクサ開始早々ピンチに!
打開策は…?
第42話
「もこもこぶんぶん」
 
コトマさんが見出した勝算って…?
 
「あ、あの技かい!?確かに有効だけど…!」
その勝算に大家さんが戸惑いを見せた。
よっぽど危険な技なのかしら…
エルフーンって何か危険な技あったっけ…
もっふん大爆発…とか?(気持ちよさそう
 
しかし、実際はそんな呑気な発想は吹き飛ばす位の大技だった。
暴風だ。わたあめなら使えたろ。」
風を操る彼らの種族の得意技。
 
「つ、使えるッスけど…!」
使用者のわたあめ君本人もためらいを見せた。
「どうしたの?」
 
綿が重いのかと思うような具合に俯いてわたあめ君は答えた
「せ、成功したことが殆ど無いッス…」
 
成る程暴風は飛行タイプの技の中でも威力は高いけど、命中はそこそこと言った位。
スクールの訓練でも野生ポケモンの繰り出した技で命中したのは
訓練生中でも私くらいだった。
 
〜当時〜
私「野生のスワンナのテリトリーに出くわしたね…」
後輩「先輩、どうします?」
私「刺激しないようにこっそr」
ブワアッ
 
熱血教官「…誰か飛んでるな。ウチのスクールの生徒だと思うが」
冷静な教官「十中八九レイカさんですね(髪型からして」
 
〜〜〜〜〜〜〜
その後頭から落ちたけど私は生還しました
 
 
 
暴風は雨さえ降れば必ず当たるんだけど…
空を見上げてもただ気持ち良い晴天である。
 
残念ながら彼が技を上手く当ててくれることを祈るしか…
 
「ただ今のコイツじゃぜってー当たりっこねぇな。」
コトマさんにキッパリ言われた。
私は再びわたあめ君に問う。
「そ、そんなに当たらないの?」
 
「この前街に現れたゴルバットの大群を追い払うために、
コトマさんの手伝いで技を使ったんッス…
でも、ようやく2、3匹に当てた位で、
後はコトマさんのジャングルが拡大しただけだったッス…」
 
そ、それは軽く絶望的ね…
だからと言ってその限られた勝ち筋の一つを容易く捨てるワケには行かない!
 
「わたあめ君!」
「?」
 
「当たらないのは…今日で終わりよ。
今日から君は暴風を操る勇敢なエルh」
「暴風だあああ!!」
 
暴風よりも物を吹き飛ばしそうな声で大家さんの指示が飛んでしまった。
 
「こうなりゃ破れかぶれだ、行けー!!」
「れれれ、冷静になれ!(°□°;)」
コトマさんも流石に慌てていたけど、
同時に相手側もあまりの声量に怯み、動きが止まっている。
コレはチャンス!
 
「喰らえぇー!!」
わたあめ君が叫び、辺りに風が吹き始め、
両手を前方に突き出した瞬間、
相手に向かって大きな竜巻が直進して行った!
決まれば…勝てる!
 
 
しかし、竜巻はあと一歩のところで分裂し、2匹を避けるように飛んで行ってしまった。
 
 
「お願い暴風!仕事してー!!」
コトマさんのどこかで聞いたような台詞が空しく響いた。
 
そして撃った反動で飛び散った分の風は、ダメージこそ無いものの
コトマさんの頭のジャングルを拡大したり、
私の首周りの毛を持ち上げてくすぐったかったりといろいろ大変だった。
 
うそぉ… いや、成る程こういうことね。
でも出だしのが当たれば相当なダメージになりそう。
どうにかならないかなぁ…
 
「やっぱりただ撃つんじゃ当たらねぇな…」
「どうする?」
 
コトマさんがジャングルを整えながら考え始めた。
心なしか某お坊さんがトンチを練っているかのように見える。(頭部のシルエットは全く違うけど
 
「ふん、威力はあっても当たらなけりゃ意味無いぜ!」
「あのエルフーンの暴風さえ気を付けりゃ勝てますぜ兄貴。」
相手側は完全にわたあめ君に注意してるようだ。(悔しいぃ…
 
コトマさんは荒れたジャングルを戻すと…
「…目前まで」
「え?」
「ぶい?」
 
「命中精度を突然上げろなんて無理な話だ。
せめて暴風が割れない域まで相手に迫る。
いや、ここは…引きつける、だな。」
 
確かに途中までの威力は凄まじいのだから、
当てるにはこれが…
 
「でも今わたあめは…」
「そう、警戒された。つまりはコイツの出番だ!」ガシッ
 
コトマさんはそう言い、私の頭を掴むように手を置いた。
果たしてどんな策が飛び出すんでしょう!!
 
43話に続く
 
あとがき
冷静かと思いきや久々に大家さんが荒ぶりましたw(
今回で反撃にしようと思いきや、技が一個出ただけ…w
やっぱPCで書いた方がいいのかなぁ。
でも次回は作戦実行なので、テンポ良く行きたいです。